つまみ申告

Posted by on 2015年11月23日

中野区の税理士(飲食店に強い)の三堀貴信です。「つまみ申告」の意義について。

つまみ申告とは、納税者が真実の所得金額と異なることを知りながら、所得金額や収入金額の一部のみをつまみ出して、過少な所得金額などを記載した申告書を提出する行為をいいます。これは法律用語というわけではなく、課税実務の中でしばしば使われている言葉です。

つまみ申告は、不正経理や二重帳簿の作成など積極的に事実を仮装、隠ぺいする行為前提としていないため、重加算税の対象となるか否かが問題とされます。

これについては、文理解釈上、重加算税の賦課要件としての「事実の隠ぺい・仮装」という客観的、かつ、外形的行為の存在が要求されている以上、そのような行為を前提としていないつまみ申告は、重加算税の対象とはなり得ず、過少申告加算税の対象となるに過ぎないとする説があります。

しかしながら、これに対して判例は、真実の所得金額を隠ぺいしようとする納税者は、意図を重視し、つまみ申告は、つまみ出して申告した部分以外の所得の存在を隠ぺいし、その隠ぺいしたところに基づいて過少申告をしたものであるとして、重加算税の対象となると判示しています。

個人的は見解としては、裁判所の判例が妥当性を有すると思われます。意図的なつまみ出しと隠ぺいは意味的及びそのもたらす効果にはなんら変わるところがなく、単なる所得隠しの手法の違いに過ぎないと考えられるからです。いずれにせよ、つまみ申告は、許されることではないので、絶対に行ってはいけません。


※免責事項
当事務所の「税務会計ニュース」及び「お役立ち情報」等で提供している各種ニュース及び各種情報等につきましては、お客さまに不測の損害・不利益などが発生しないよう適切に努力し、最新かつ正確な情報を掲載するよう注意を払っておりますが、その内容の完全性、正確性、有用性などについて保証をするものではありません。
したがいまして当事務所は、お客さまが当事務所のホームページの税務会計ニュース及びお役立ち情報等に基づいて起こされた行動等によって生じた損害・不利益などに対していかなる責任も一切負いませんことを予めご了承ください。
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
※本情報の転載および複製等を禁じます。

このエントリーをはてなブックマークに追加