節税と脱税の違い

Posted by on 2015年10月2日

中野区の税理士(飲食店に強い)の三堀貴信です。「節税と脱税の違い」について。

節税と脱税の違い、これはもう明確に違います。

・節税とは、法律の範囲内で適正に税金を少なくすること

・脱税とは、法律の範囲を逸脱して不正に税金を少なくすること。法律の条文的にいえば、脱税は、偽りその他不正の行為によって、法人税や所得税等を免れる(還付を受けることも含む)ことであるといえる。(所得税法第238条、法人税法第159条)
また、脱税犯は故意犯なので、その犯罪の成立には故意が必要とされます。
そして、その故意の内容は、脱税犯の構成要件に該当する全部の事実の認識を要するものとされています。
具体的には、次の認識を要します。

1) 納税義務の存在の認識
所得があり、これについて納税する義務があるという事実を認識することが必要です。
2) 偽りその他不正の行為の認識
自己の行為が偽りその他不正の行為であることを認識することが必要です。
3) ほ脱の結果についての認識
所得が存在するにも拘わらず、これに対する正当な税額の全部又は一部の「税を免れる」結果となることの認識が必要です。

このように明確に違います。同じ税金を少なくする効果をもたらすとしても節税は法律を守って行うものであることに対して、脱税は法律を破って行うものであります。脱税は犯罪です。実刑などの厳罰に処せられる可能性もあります。脱税は、絶対にやってはいけません。

また、脱税は絶対に行ってはならず、脱税を行うと厳罰を受ける可能性があります。一方、節税はなんらの処分もありません。法律の範囲内での節税は納税者に認めらえれた正当な権利です。

脱税のパターンとして、よくあるのが、たとえば、架空の会社から領収書をもらい経費計上するなど。あとは、実際にある現金売上高の一部を帳簿から除外して税金を不当に少なくする行為などがあります。これらはいずれも法を逸脱した脱税行為であり、立派な犯罪行為です。絶対にやってはいけません。実務の現場ではこのような行為を節税と勘違いしている方や節税と脱税の違いについてあまりにも意識が薄い方がいらっしゃるようにも思われます。繰り返しますが上記の行為は違法行為であり、脱税であり、犯罪です。
仮にこのようなことをすれば税務署に一発でバレます。税務署を甘く見てはいけません。税務署は脱税等の不法行為を見破るプロフェッショナル集団です。

では、脱税の事実認定については実務上どうなっているのであろうか?
課税当局の担当者の中には脱税について、「法的な定義はない」という見解を示す者もいる。「いくら以上の所得隠しがあれば脱税」とか、「悪質」、「不正行為」といった言葉についても明確な定義付けはないという。では、一体なにをもって、どのように脱税の犯罪性を認定するのか。
「脱税の成立には『故意』であることが必要となる」としており、具体的な構成要件として、
①偽りその他不正の行為の認識
②ほ脱の結果の認識
上記2点を挙げる。
つまり偽った申告であること、そして偽った申告の結果が脱税につながると、納税者自身で認識していることが要件という。このことからも、脱税は故意犯であるということができます。
また課税当局の担当者は、「適正・公平な申告納税制度に“挑戦”するような脱税は、看過できない」と声を強める。脱税の告発では、「このような行為は絶対に許せない!!」といった当局の意気込みが決め手になることも実際あるようです。
つまりは、課税当局の担当官によって解釈・判断も異なってくるということになると思われます。

いずれにせよ、脱税は決して行ってはならない。ということを肝に銘じましょう。

大事なことなので、もう一度繰り返しますが、脱税は絶対にやってはいけません。

脱税と節税の違いをしっかりと理解して、法律の範囲内で、法律に則った適正な処理(節税)を心がけるようにするとよろしいかと思われます。法律を遵守し、気持ちよく、公明正大、お天道様に恥じない道を歩もうではありませんか。


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