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裏書

Posted by on 2015年10月31日

中野区の税理士(飲食店に強い)の三堀貴信です。「裏書」の意義について。

<裏書>

1.裏書の意義

一般的には、指図証券につき、それを譲渡する譲渡裏書のことをいう。

2.方式

裏書の方式としては、証券又はその補箋に「表記の金額を〇〇殿またはその指図人にお支払いください」という裏書文句を記載して、裏書人が署名(記名押印)するのが正式ではありますが(記名式裏書)、「〇〇殿」という被裏書人の記載をしないで空白にしたままでもよいし、被裏書人も裏書文句も記載しないで、単に、証書の裏面又は補箋に裏書人の署名をするだけでもよいこととされています(白地式裏書)。

3.効力

①裏書により証券上の一切の権利が裏書人から被裏書人に移転する(権利移転的効力)。この場合、被裏書人は、善意取得の保護を受け、さらに、手形・小切手においては、人的抗弁切断の保護がある。
②証券の記載上被裏書人になっている者が証券を所持している場合は、その者はその裏書により権利者となったものと一応は認められる。これを裏書の資格授与的効力といいます。裏書の連続する証券の所持人が権利者と推定されるのは、この裏書の資格授与的効力が集積したものであります。
③手形・小切手、質入証券及び抵当証券においては、裏書人は、裏書により被裏書人及びその後者に対して担保責任を負います(担保的効力)。なお、この担保的効力は持参人払式小切手の裏書にも認められています。

<裏書禁止裏書>

以後新たな裏書を禁ずる旨(裏書禁止文句)を記載してされる裏書のことをいい、禁転裏書とも言います。直接の被裏書人に対する人的抗弁が以後の裏書により切断されることを避ける目的でなされる。それは、裏書人が裏書禁止文句を記載する点で振出人がそれを記載する裏書禁止手形とは異なり、その後の裏書が不可能となるわけではないが、その裏書人直接の被裏書人より後の被裏書人に対して担保責任を負わないことと規定されています。
この規定の意味については、裏書人は、直接の被裏書人より後の被裏書人には文字通り担保責任を負わないとする説と、直接の被裏書人に対する人的抗弁をそれより後の被裏書人にも対抗することができることを意味するに過ぎないとする説とがあります。

<裏書禁止手形(小切手)>

振出人が裏書を禁ずる旨(裏書禁止文句)を記載して振り出した手形。指図禁止手形または禁転手形ともいいます。
振出人が受取人に対して有している人的抗弁を裏書によって切断されることを避ける目的で用いられる。裏書人が裏書禁止文句を記載する裏書禁止裏書と異なり、この手形は裏書により、譲渡することができず、指名債権譲渡の方式(債権譲渡)によって譲渡できるに過ぎないとされます。
もっとも、裏書禁止手形も権利が証券に結合している有価証券であり、その譲渡及び行使が手形によりなされる以上、債務者その他の第三者に対する対抗要件として確定日付のある証書による通知・承諾は必要ではなく、意思表示と手形の交付があればよいとする説もあります。譲渡の効力は、指名債権譲渡のそれと同一であり、したがって、人的抗弁の切断や手形の善意取得は認められず、また、その手形を譲渡した者が担保責任を負う必要もありません。このことは小切手についても同様です。

<裏書の抹消>

1.意義と効果

裏書の記載を塗抹・削除などの方法で抹消すること。抹消が権限に基づいてされたものではなくても、抹消された裏書は、裏書の連続の関係では記載されなかったものとみなされる。

2.実質的権利との関係

例えば、所持人がその手形を譲渡しようとし裏書の記載をしたあとに、譲渡をやめることをやめて裏書の抹消をした場合や、かつてその手形を裏書譲渡した者が自分のした裏書以後の裏書を抹消した手形の交付を受けることによって、手形上の権利を再取得した場合等には、裏書の抹消によって実質上の権利と形式的資格が一致します。これに対して中間に白地式裏書の介在している手形を取得した者が、白地式裏書より後の裏書を抹消すれば、その者は実質的権利者ではないが、最後の裏書が白地式の手形の占有者として形式的資格者となってしまいます。もっとも、この後者の場合は、債務者がその者の無権利者であることを立証すれば権利行使を拒否することができるとされています。

3.被裏書人の記載だけの抹消

裏書の記載のうち、被裏書人だけの記載を抹消したい場合、判例は白地式裏書になると解しています。学説では、この判例の考え方を支持するもの、資格の関係からいえば権利者の指定は重要な問題であるという理由から、裏書全体の抹消になると解するのが適当である等、意見がわかれています。


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