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配偶者控除の廃止について

Posted by on 2016年1月10日

中野区の税理士(飲食店が得意)の三堀貴信です。「配偶者控除の廃止について」。

本日は、消費税法から離れて、所得税法について。

配偶者控除の見直し・廃止について、当初は2017年度より導入予定だったものが、どうやらいったんは見送られる方向にあると報じられています。(あくまで現段階での話ですが)

配偶者控除について、見直し、廃止する理由としては、働く女性の労働意欲を削ぎ、かつ、女性の社会進出を阻害しているというものですが、どうなのでしょうか。

いわゆる103万円の壁というやつです。この103万円を超えてしまうと、たとえば、夫の控除対象配偶者から外れてしまうため、あえてその枠内で働こうとして、そのために勤労意欲を削がれ、社会進出をも阻害しているというものです。

また、共働きの夫婦(双方とも相応に稼ぎがある場合)には基本的には配偶者控除はなく、専業主婦などの場合は配偶者控除があり不公平だというのも理由なようです。

政府はこの配偶者控除を廃止して、夫婦控除なるものの導入を検討している模様です。現在わかっていることは、これは妻の収入にかかわらず、一定額を夫の収入から差し引くというもののようですが・・・

これってどうでしょうか?様々な意見があるのは承知しておりますが、個人的にはいかがなものかと思っています。

まず103万円の壁って言いますが、103万円を少々オーバーしても配偶者特別控除で担保されています。また、働くことが可能な人は思いっきり配偶者控除の枠を突破して稼いでいらっしゃいます。

本来103万円という配偶者控除を適用する意味は、各人の諸々様々な事情を考慮して取り入れた人的控除なのではないでしょうか?そういった事情も考えず、単純にそれをいきなり勤労意欲が削がれるとか、社会進出を阻害するとか・・・( ゚Д゚)

そもそも女性が働きたくても働けない(つまり社会進出できない)理由は、ほかにあるのではないですか?たとえば、お子様がいらっしゃる奥様は、子供を安心して預けられる施設がないから長時間働けないとか。社会進出を税制面にだけ押し付けるのはお門違いというものです。

税法において103万円という壁を取り払ったとしても様々な問題が残ります。

たとえば、会社の配偶者手当。これは103万円を基準に考慮しているところが多いと思われます。これはどうなりますか?廃止ですか?継続ですか?

そして社会保険。社会保険の場合の壁は103万円ではなく、原則として130万円です。その壁はどうなります?一部には106万円とするという記事も見かけますがなんで106万?103万でいいじゃん。てか、撤廃でいいじゃん(税制面に合わせて)。だって、106万の壁のために社会進出できないじゃん。要は税金面だけの問題ではないように思われます。( `ー´)ノ

また、依然として企業は就業条件に実質的に年齢制限をかけているのが一般的です(たとえば、「30代が活躍しています」など。これは年齢制限ではないですか?外面的には出さなくても実質的には内在していれば意味は同じです)。そんな状況の中で、ある程度年齢を重ねた方が、配偶者控除が廃止されたから、長期間働きたい、だから正社員にしてくれとか、正社員として就職したいとかいっても以上の観点より、一般論として困難な面があることを全面的には否定しきれないところがあるのではないでしょうか。

どうしても配偶者控除を廃止したいなら、様々な条件をクリアにしてからにして頂きたい。雇用主側にも本当の意味での年齢制限の完全撤廃を義務付ける等の施策が必要不可欠と思われます。たとえば、極端な話、配偶者控除の撤廃を理由に応募してきた求職者の方は強制的に雇用・採用しなくてはならないなど。かなり極端なこと言っていますが、このくらいの制度の整理をしなければ、配偶者控除は撤廃すべきではないと個人的には思っております。

こんなんでは、ただ単に増税したいだけじゃないの?なんて愚考してしまいます・・・(´・ω・`)

とまぁ、今日も愚痴ってしまいましが( ゚Д゚) みなさまはいかがお考えでしょうか。(^◇^)


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