TPPと税金

Posted by on 2016年4月17日

中野区の税理士(飲食店が得意)の三堀貴信です。「TPPと税金」について

先日、TPPというワードに触れたので、TPPと税金について。

以下、ヤフーニュース・読売新聞 4月13日(水)記事より引用・抜粋

同記事によれば、

『政府・与党は、環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案について、今国会での成立を見送る方向で調整に入った。
激しく抵抗する野党を押し切って採決に踏み切れば、夏の参院選への悪影響が避けられないと判断した。見送った場合、秋の臨時国会での成立を目指す方針だ。
複数の政府・与党幹部が明らかにした。安倍首相はこうした意向をすでに党幹部に伝えた。法案の参院送付後、成立させられずに国会が閉会すれば廃案となるため、衆院で継続審議にする方向だ。
承認案と関連法案は5日に衆院で審議入りしたが、野党は政府の情報開示が不十分だとして反発。西川公也・衆院TPP特別委員長が出版予定の著書を巡っても審議が紛糾し、民進党は8日の特別委を途中退席して以降、審議を拒否している。8日に甘利明・前経済再生相を巡る現金授受問題で東京地検特捜部が関係先の捜索に入ったことも合わせ、野党はさらに政府への追及を強める構えだ。』

以上のように記載されています。

TPPというと、有名なところが、関税撤廃による、農家の方への影響ですね。ここがマスコミなどでも大きく取り上げられているところです。もちろん、この分野については、日本の基幹産業に係るものであるため大事な論点なのですが、ほかにも色々と税に与える影響があるのでいくつか挙げてみます。

TPPが税金に与える影響

1.関税が撤廃されることのより、外国のものが安く輸入できるようになる。(デメリット多数あり)
2.現在アメリカの車には関税がかけられ、輸入されにくい状況ですが、TPPにより、アメリカ車の関税撤廃をアメリカが承諾するのかどうか(アメリカは関税を撤廃しないのではないでしょうか)
3.現在のところ、消費税が10%になった段階で、自動車取得税を廃止することが予定されています。これに呼応するかのように軽自動車の軽自動車税が増税されています。(私見ですが、これは軽自動車の安さがアメリカの日本への自動車業界算入を阻害しているとの一方的偏見に基づくものであり、これもTPPの税に与える影響といえましょう)

以上が問題として考えられます。ほかにもあるかもしれません。

一般にTPPというと農業の方の関税問題がクローズアップされており、われわれ一般消費者にはあまり関係のないもののように感じてしまいますが、ほかにも上述の通り税に影響を与えたり、安い外国人労働者の日本国内の流入及びそれに伴う雇用情勢・治安悪化の懸念など労働関係や治安関係に影響を与えたり、国民皆保険制度に影響与えたり(アメリカの保険制度が導入されれば、この国民皆保険制度が崩壊すると示唆する声もあります)、ほかにも、医師や弁護士などの職業の壁も撤廃され、日本の職域が侵される可能性がある、このことはもちろん税理士業界も他人事ではありません。

さらには、IDS条項というものがあり、これは一言でいうと、国際法に照らして、日本の法律がそぐわないと取られたら法改正を要求されるということです。国際法は、国内法に優先するわけで、このことは、国民主権を放棄する(奪われる?)ことを意味します。

TPPについては、『TPP亡国論』で有名な京都大学准教授の中野剛志先生の動画などを見るとTPPのマイナス点について、分かりやすく解説して下さっているので参考になると思われます。

以上のようなTPPが税金や我々に与える影響については、マスコミは全くというほど報道しません。むしろいいところを言って、悪いところを隠しているのではないかと、いつもの私お得意の下衆の勘ぐりがさく裂してしまうのであります。( `ー´)ノ

みなさんはいかがお考えでしょうか。(^◇^)


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