ライフプランとマイナンバー
中野区の税理士(飲食店専門)の三堀貴信です。「ライフプランとマイナンバー」について。
マイナンバー制度は、社会保障、税、災害対策の3つの分野でスタートしますが、マイナンバーとライフプランが今後どのようにかかわってくるのでしょうか。具体的考察します。
1.個人番号は出生のときから
個人番号は2015年10月以降に住民票をもとに一斉に通知されます。それ以後は、出生して出生届が提出され住民票に記録されると番号が付与され、個人番号カードも発行可能となります。こうして子供にも個人番号が付与されることによって、子供関連では、児童手当の認定請求や現況届において個人番号が必要になり、進学で日本学生支援機構の奨学金を利用する際にも求められる模様です。
また、育児休業給付金にも個人番号が必要となり、賃金の証明や住民票の添付書類も各機関の情報連携により簡便になると思われます。
2.サラリーマン等に対する影響
会社員など給与所得者(サラリーマン等)の場合、2016年1月1日以降は、所得税の源泉徴収票に本人の個人番号、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書には控除対象配偶者と扶養親族等の個人番号の記載が必要となるため、雇用者へ個人番号を知らせる必要があります。
雇用保険(2016年1月1日提出分から)や健康保険・厚生年金保険(2017年1月1日提出分から)の各手続きにも個人番号が必要になります。
3.自営業者に対する影響
自営業者などには、確定申告の際に個人番号が必要となるのに加え、もし、原稿料や講演料を受け取る場合には、支払者が支払調書に記載するための個人番号を支払者に通知する必要があります。
4.保険会社や証券会社
受け取った死亡保険金や満期保険金が100万円を超える場合や個人年金が年間20万円を超える場合には、保険会社が支払調書を作成して税務署に提出しますが、その支払調書にも個人番号が記載されます。
支払調書関連では、資産運用にも関わります。特定口座(源泉徴収あり)以外で株式等の売買による利益や配当などが発生した場合、証券会社は個人番号の記載のある支払調書を作成して税務署に提出します。そのため、今後、証券会社の求めに応じて個人番号を知らせることになりますが、既存口座は3年間の猶予期間がありますので、既存口座保持者であれば、3年後までに個人番号を通知すればよいこととされています。一方、2016年以降の新規口座開設者には個人番号が求められ2016年から制度が始まるジュニアNISAの口座開設においても個人番号が必要となります。
5.相続等
相続の場面としては、2016年1月以後の相続・遺贈から相続税の申告書に個人番号の記載が必要となります。
贈与についても2016年分の申告から個人番号の記載が必要となります。
今後情報連携が進めば、生前贈与や相続時精算課税制度利用のデータとの連携がなされ、申告が簡便化される可能性も見込まれます。
また、病気やケガなどのとき、健康保険への傷病手当金の支給申請や高額療養費支給申請、それに伴う限度額適用認定の際から申請書にも個人番号が必要とされる予定です(2017年1月から)
以上のように、マイナンバー制度は、私たちの生活のあらゆるめんで影響を及ぼす制度であると考えます。
※免責事項
当事務所のホームページの「税務会計ニュース」及び「お役立ち情報等」で提供している各種ニュース及び情報等につきましては、お客さまに不測の損害・不利益などが発生しないよう適切に努力し、最新かつ正確な情報を掲載するよう注意を払っておりますが、その内容の完全性、正確性、有用性などについて保証をするものではありません。
したがいまして当事務所は、お客さまが当事務所のホームページの税務会計ニュース及びお役立ち情報等に基づいて起こされた行動等によって生じた損害・不利益などに対していかなる責任も一切負いませんことを予めご了承ください。
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
※本情報の転載および複製等を禁じます。
免責事項
当ウェブサイトを利用される方は、下記の免責事項を必ずお読みください。
当ウェブサイトのコンテンツを利用された場合、下記の各事項に同意されたものとみなさせていただきます。
記
- 当事務所は、コンテンツ(第三者から提供された情報も含む)の正確性・妥当性等につきましては細心の注意を払っておりますが、その保証をするものではありません。 また、本サイトのコンテンツを構成する各情報は、掲載時点においての情報であり、その最新性を保証するものではありません。
- 当事務所は、本ウェブサイトにおいて、その利用者に対し法的アドバイス等を提供するものではありません。 従って、当事務所は本ウェブサイトまたは本ウェブサイト掲載の情報の利用によって利用者等に何らかの損害(直接的なものであると間接的なものであるとを問いません)が発生したとしても、かかる損害については一切の責任を負いません。
- ウェブサイト上のコンテンツやURL等は予告なしに変更または削除されることがあります。
- 本免責事項は予告なしに変更されることがあります。本免責事項が変更された場合、変更後の免責事項に従っていただきます。